前回、東京都知事選後に日テレが石丸伸二さんへ行ったインタビューについて、文字に起こしメディアの質の低さと、石丸伸二さんをしばらく追ってきた身から見た(個人的に思う)石丸さんの本来の姿を記事にしました。
今回は都知事選で3位だった蓮舫さんに対する日テレのインタビューを文字に起こし、改めてメディアのトンチンカンな面を露わにしていきたいと思います。
日テレインタビュー・蓮舫さん編
森「日本テレビの森と申します。よろしくお願いいたします」
蓮舫「お世話になります」
森「まず、こちらの出口調査では、え~小池さんそして石丸さんにも及ばないという結果が出ているんですけども、蓮舫さんさっき力不足という言葉もありました。改めて、どのように受け止めてらっしゃいますか?」
蓮舫「あの、本当にこれは私の、力不足という一言に尽きると思います」
はい、早速お約束の「改めて」が出ましたね。
改めて聞くことになんか意味があるんですか?なんならもう一度本人の口から「力不足」と言わせるという、候補者の傷を抉ることにもなりかねない非常に失礼な質問にも感じられますよね。
森「え~、何がご自身の中で足りなかったと考えてらっしゃいますか?」
蓮舫「ん~、あぁ。今の段階で自分のことを分析できる状況にはまだなってないと思うんですけど、とにかく届かなかったということは、もう私の本当に力が足りなかったことに尽きると思っています」
いや、もう蓮舫さん正論よ。
選挙が終わってすぐの段階で何が足りないって言われてもね。仮にきっちり分析してたとしても、その答えって有権者にとって必要な情報ですか?
ここで古市氏参戦。
古市「蓮舫さん選挙戦お疲れさまでした。古市です」
蓮舫「お疲れ様です」
古市「あの、もしも時間を選挙戦が始まった頃に戻せるなら、今の記憶を持ったまま、どんな戦いを今度はすると思いますか?」
蓮舫「ん~、もしもはないです。今回、私は訴えは訴え続けたし、自分の中では渾身の思いで演説をちゃんと行ってきたと思っています。届いてくれた人はいたと思っていますし、応援してくれた方の思いはこれからも大切にしていきたいと思います。」
なんかもう…バカなの?としか言えないレベルの質問じゃないですか。
こんな質問にまで丁寧に対応しているから、質問する側の意識も変わらずマヌケな報道になる(なっている)という現状。
きっちり対応されている蓮舫さんにはまったく非はないですが、こんなくだらない質問をさせないための石丸さんの言動は、決して非難されるものではないと思いますね。
古市「一回選挙のために立憲民主党を離党されたわけですけれども、これもう一回立憲民主党にはこれ戻るつもりっていうのは近々あるんですか?」
蓮舫「あの、ごめんなさい。これから先のことはちょっと今日の段階ではまだ何もです」
ここでも選挙を終えたばかりの候補者に対して聞く内容ではないでしょう。蓮舫さんも苦笑されてましたね。
ここで小栗氏が参戦。
小栗「あの、日本テレビの小栗と申します。よろしくお願いいたします。」
蓮舫「よろしくお願いいたします」
小栗「お疲れさまでした。あの~、出口調査ではですね、無党派層の支持が今一つ伸びなかった。これが敗因の一つとして挙げられるかと思うんですが、まぁそのなんで無党派呼び込めなかったか。共産党の支援が前面に出すぎたのではないかという声があるんですけども、この辺りはどう受け止めてらっしゃいますか?」
蓮舫「あの~、候補者の立場として、この人の支援はいらないとか、言えません。応援してくれる人がいるのは私にとってすべて力です。そういう部分ではあの色んな方たちが評価をして、私がここが駄目だったんじゃないかという声は甘んじて受け止めますけども、私は頂いた声はすべてありがたかったと思っています」
まぁ無難な受け答えですね。暗に共産党は良くない!というステマにも見えますが。
小栗「あの~、ある立憲民主党の幹部なんですけども、結果次第ではその立憲民主党と共産党との距離感を今後考え直さないといけないかもしれない、今後の方向性にも大きな影響を与えるというふうに話しています。その立憲民主党として共産党との連携、続けていくべきか、あの~立憲民主党でずっと頑張っていらした蓮舫さんとしてはどのように考えられますか?」
蓮舫「その政党間の付き合いを考えなければいけないと言ってる立憲民主党の幹部とはどなたでしょうか?」
誰か「フフッ」
小栗「それは取材源の一つとしてここでは…」
蓮舫「そういう言い方をしないでください。そういう言い方をしないでください。匿名で幹部がこう言ってるから政党間の付き合いがどうだと言うのは、候補者だった私に今突きつけられる質問としては言葉がありません」
小栗「なるほど」
ここで蓮舫さんが厳しい顔つき・口調で質問者にこの場に相応しくないことを聞くなと切り捨てます。
その後の質問者の返事が「なるほど」って…質問しておいてめちゃくちゃ他人事のような返答ですね。所詮は用意された台本を読んでいるだけなのでしょうか?
なんとなく蓮舫さんも意図のわからない質問の連続に嫌気がさしているようにも感じます。
古市「蓮舫さんちょっと質問を変えたいんですけど、あの立憲民主党、これは完全に僕の主観なんですけど、本当に一枚岩だったのかなというふうに見えてしまったんですね。ようは泉代表と蓮舫さん、これ仲良いのか悪いのかわからないなってことが、まぁそのSNSのやり取りであるとか、ちょっと端々から見えてしまった。実際にその蓮舫さんはその選挙は立憲民主党、まぁ党としてではないですけど、まぁいわゆるそのボランティアで応援されてもらう形で、立憲民主党として一枚岩として応援されたなって感じはありましたか?それともやっぱり違ったなという感覚がありましたか?」
蓮舫「あ~、それは本当に、仲間に恵まれて嬉しいことはないくらい、私はありがたかったと思っています」
古市「じゃあ泉さんともちゃんと仲はいいんですか?」
蓮舫「うん」
一同やや笑い
これは…そら仲悪いなんて全国放送では言わんやろ。
せめてどういったところで一枚岩ではなさそうと感じたのか、具体例を挙げて質問すればもう少し核心に迫れたかもしれないのに、中途半端な質問に感じますね。
まぁ仲がいいか悪いかとかどうでもいいけども…
小栗「あの~蓮舫さん、先ほど今の段階では完全にピリオドを打てる気分にはならないというふうに仰っていましたけれども、改めて東京都知事選にチャレンジしたいというようなお気持ちはありますか?」
蓮舫「すいません、4年後のことを今考えさせないでください」
なんか今後の進退を聞かなアカンってルールでもあるんですかね?
小栗「(何度か頷き)あの~、正直こう石丸さんが2位というふうな今出口調査の予測となっていますけれども、石丸さんに敗れるかもしれないということは、途中お感じになったことはありましたか?」
蓮舫「あの、勝つことだけを考えて戦ってたので、そういう思いは一個もありません」
台本を読んでいるだけならまだしも、これを本人が考えて質問しているとしたらあまりにも酷い。そして台本だとしたらこんな失礼なこと聞くのはやめましょうと止められたのでは?
古市「まぁその今後の政治活動に関してはまだその未定というか考えられないとのことですけれども、一方でたぶんまぁ明日から日々は始まってしまうわけで、政治家ではない立場だったとしても、なんかこれは地道にやっていきたいなとか続けていきたいなといったことは何かありますか?」
蓮舫「日々政策は勉強したいし、もっともっと色々学ばなければいけないし、色んな体験しないといけないなというのは今思っています。その部分では明日から初めて肩書きがない立場になるものですから、ちょっと自由になれるなとも思ってます」
古市「自由になったらこれしたいなとかあります?」
蓮舫「勉強したいです」
古市「例えば何を今勉強したいですか?」
蓮舫「そうですね、あの~これまでは政治の分野、経済の分野、どうしても国政に関わることばかりだったんですが、もう少し文学であるとか哲学であるとか、ジャンルを変えて学んでいきたいなと思っています」
ちょっとほのぼのとした会話…にも見えますが、古市氏は話をするのが得意じゃないんですかね?
最初の「一方でたぶんまぁ明日から日々は始まってしまうわけで…」って、たぶんじゃなくて確実に始まるからね。
文字起こしをしていて感じるのは、こういった話の途中に意味のない言葉が多く入る人は、話を聞いていても言っていることがわかりにくい傾向にありますね。
この質問であれば、「政治家ではない立場だったとしても~」から聞けば良くない?
質問する側は相手と視聴者にわかりやすく内容を伝えることが求められると思うし、それが質の良し悪しを決める要因の一つになるんだろうなと思いました。
ということで、古市氏は途中で感情的になるし、言葉も無駄が多いし、質問する側としては全国放送の場には相応しくないと感じます。(個人の能力そのものを否定しているわけではないですよ)
森「それでは、まだこれからのことは決まってないということですけれども、まぁ新たな道を選ぶ蓮舫さんのことをこれからも応援しております。どうもありがとうございました」
蓮舫「ありがとうございました」
石丸さんのときほど混乱することなく終了。何気にこれからも応援していますとか言ってるけど、これはとくに問題にはならんのかな?
まとめ
改めて文字起こしをしながらインタビューを見ていましたが、ほぼほぼどうでもいい質問だったかな~という印象ですね。
そもそも、終わったことに対してどうでしたかという振り返りをわざわざ全国放送で聞く必要性があるのか疑問やし、そんな話を応援してた人たちは聞きたいんでしょうか。
だったらどんな質問がいいんやって話ですが、適当な案が思い浮かばないのでなんとも言えないところではありますが…むしろ、落選した人の会見自体がいらないのでは?
まぁ候補者から投票してくれた人たちへのお礼と、なにかメッセージを5分なり10分なりの尺を取って話してもらうくらいがいいような気がしますね。
どうでもいいような質問の回答より、応援していた人が思っていることをその人の言葉で聞けるほうが有意義やと思います。
正直、僕は蓮舫さんは揚げ足を取りがち、身内の不祥事には言及しないとあまりいい印象は持ってませんでしたが、選挙前の討論会、選挙後のインタビューの受け答えを見て、少しだけ印象は変わりました。
この人も政党のしがらみがなくなって自由に活動できるとなれば、新たに良い面が見えてくる可能性もあるかもな~と感じましたね。実際どうかはわかりませんけど。
とりあえず、人に見られる仕事柄身についたことかと思いますが、ちょっと作り笑いが行き過ぎている面は考えたほうがいいかなと思います。
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