有料予想を買っても儲からない理由と、その現実的なシミュレーション

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有料予想を買えば勝てるようになる──そんな期待を抱いたことはありませんか?

SNSやnote、LINEなどを通じて、プロの予想家の買い目が簡単に手に入る時代。
なかには的中報告が頻繁に投稿されており、「これは信頼できそう」と思わせる予想家もいます。

しかし、有料予想で安定して利益を出すのは、実はかなりハードルが高い行為です。

この記事では、有料予想が儲からない主な理由を整理し、実力派予想家を例に挙げながら、
実際にどれくらいの元手と回収率が必要なのかを具体的にシミュレーションします。

そもそも予想家の実力は確かか?

競馬の予想は「当たった」「外れた」で語られがちですが、
それだけで予想家の実力を測るのは非常に危ういもの。
というのも、競馬は運の要素が強く、短期的には誰でも当たることがあるからです。

期待値という考え方が重要

競馬での期待値とは、「長期的に見て利益の出る可能性が高い馬券に投資しているかどうか」を示す概念です。

例えば、的中率は高くても、オッズが見合っていなければ回収率は下がります。
逆に、人気薄ばかり狙っていても、根拠が乏しければそれは“投資”ではなく“博打”です。

勝てる予想家かどうかを判断するには、その予想家が期待値を理解し、予想をしているかどうかが重要です。
ただ、期待値うんぬんと言われてもなかなかピンと来ないですよね。

なので最低限、「どのような根拠を持って予想をしているか」を公表している人にしましょう。

ただ的中馬券を公開している、それも頻繁に高額な払い戻しがある場合、
それは詐欺系の可能性が高くなります。なぜなら、競馬はそんな都合の良いものではないからです。

回収率が一時的に高くても継続性はわからない

仮に回収率が100%を超えていたとしても、それが「たった1ヶ月だけの成績」であれば信用には値しません。
期待値がある馬券を買っていても、競馬は運の要素も多く絡むために、成績にブレが出やすい仕組みです。

それこそ、適当に馬券を買っていても「運が良い時期」であれば、1ヶ月でプラスになることもあるでしょう。
しかし、適当に買って年単位でプラスになることは基本的にありません。

三連単などで超高額配当が的中した場合などは例外ですけどね。
ただ、それでもそのような結果は再現性が低いため、今後は買えば買うほど負けていく可能性が高いでしょう。

大切なのは、年単位で安定した成績を残せているかどうかです。

例えば、1年間で200レース以上を予想し、そのトータル回収率が100%を超えているのであれば、
それは一つの信頼材料になります。

しかし、10レース中の2発的中で「回収率150%!」と謳うのは、
統計的に意味が薄く、“運”の範疇を出ていないと言えるでしょう。

また、回収率が高い予想家であっても、その数値を維持するのは非常に難しく、常に変動リスクが伴います。
つまり、「今月は調子がいい」からといって、来月も同様に勝てる保証はどこにもないのです。

配信料を賄うには元手が必要

仮に、本当に勝てる予想家がいたとします。
しかし、その有料予想を買ったとしても、我々が儲かりにくい理由の大きな要因はその配信料です。

次からシミュレーションをしていきますが、それを見れば有料予想で儲けるのが現実的ではないことがはっきりとわかるでしょう。

…なんせ、僕こそ有料予想で一儲けできひんかなと企み、シミュレーションをして絶望した張本人ですから。

【シミュレーション】有料予想で毎月いくら儲かる?

ではシミュレーションをしていきますが、その前にまずは競馬の基礎的なところを抑えておいていただきたいので、簡単に説明していきます。

競馬の基本構造:控除率の存在

競馬は控除率が20~30%ほど。
これはJRAに支払う手数料だと思ってください。

つまり、平均的な回収率は70~80%になるということ。
収支をプラスにするには、回収率を100%以上にしなければならないので、そもそも簡単なことではないんですね。

そのため、勝てる予想家であっても、年間150%や200%といった回収率は基本的に期待できないと思ったほうがいいでしょう。

なお、競馬は回収率と的中率は相反する(当たりやすい馬券は回収率が上げにくい)関係にあります。

単勝であれば105%前後、ワイド・馬連なら110~125%前後、三連系なら130%超も可能かと思いますが、
三連系は的中率が低いため、相当な連敗を喰らう覚悟が必要です。

シミュレーション条件

  • 回収率…115%
  • 配信料…1日2,000円
  • 購入R数…1日平均4R(土日×4週)=32レース
  • 1Rの購入額…1,000円・3,000円・5,000円の3パターン

購入額1,000円の場合

  • 総購入額:1,000円 × 32R = 32,000円
  • 回収額:32,000円 × 1.15 = 36,800円
  • 馬券利益:+4,800円
  • 配信料:2,000円 × 8日 = 16,000円
  • 最終損益:4,800円 − 16,000円 = ▲11,200円(大幅赤字)

購入額3,000円の場合

  • 総購入額:3,000円 × 32R = 96,000円
  • 回収額:96,000円 × 1.15 = 110,400円
  • 馬券利益:+14,400円
  • 配信料:16,000円
  • 最終損益:14,400円 − 16,000円 = ▲1,600円(ほぼトントン)

購入額5,000円の場合

  • 総購入額:5,000円 × 32R = 160,000円
  • 回収額:160,000円 × 1.15 = 184,000円
  • 馬券利益:+24,000円
  • 配信料:16,000円
  • 最終損益:24,000円 − 16,000円 = +8,000円(黒字)

このように、回収率115%という優秀な成績でも配信料が負担となり、
1レースあたり3,000円の予算では期待収支はマイナスになってしまいます。

予算5,000円なら配信料をペイしてプラスになりますが、
1レース5,000円=1日20,000円もの馬券を買うということですからね。

ちょっと連敗が続けば、あっという間に数万円が消える…そんなリスクを負ったところで、
月間の利益はわずか8,000円なんですよ。

「確実に」勝てる予想家ならそれでもいいですが、
現状勝っていてもそれが将来の成績を保証するわけではないことは覚えておきましょう。

勝てる可能性がある予想家の紹介

一般的には競馬で勝っている人なんていないと思われていそうですが、
僕は年間で勝っている人は少数ながらでも存在すると思っています。

なぜなら、僕でも競馬ソフトを使って研究した結果、回収率100%超えを数年は達成できたからです。
まぁ労力と結果が見合わなさすぎて、今はもうやっていませんけどね。

片手間でやっていたわけではないですが、賢い人たちがもっと効率的に研究すれば、勝てないわけがありません。

ということで、ここでは僕が実際に勝っているであろうと思う予想家を数名紹介します。
ただし、今後も勝ち続けるかは分からないことはご理解ください。

  • 亀谷敬正
  • 今井雅宏
  • みねた
  • 双馬毅

勘の良い方は気付いたかもしれませんが、
この方々は「競馬放送局」というサイトで予想を配信されています。
※他の場でも何かしらやられていることが多いです。

先ほどのシミュレーションの配信料は、このサイトを使用することを想定しました。

上記4名はほぼ間違いなく競馬で勝っていると思いますが、
シミュレーションの通り、一般人の予算で有料予想を買っても儲かるかどうかは微妙としか言えませんね。

ちなみに、この紹介は広告的なものでは一切ございません。
リンクも貼りませんし、僕が勝手に紹介しているだけなのであしからず。

結論:有料予想を買う前に「期待値」と「元手」の現実を知ろう

競馬で利益を出すためには、回収率が100%を超えていることが最低条件ですが、それだけでは足りません。
配信料を含めた実質コストや、自分の投資金額とのバランスを考えることが不可欠です。

たとえ信頼できる予想家に出会えたとしても、過度な期待をせず、
「参考情報の一つ」として取り入れるスタンスが現実的。

最終的に勝ち続けるには、自分自身が期待値を理解し、
冷静に馬券を選べる目を持つことが何よりの近道だと、僕は考えています。

ただ、それが難しいから競馬は勝てないんだぁ…というのが、本当の結論でした。

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