競馬では誰しも「まったく予想が当たらない」というスランプが訪れるかと思います。いや、わしはスランプなんてしらんぞ!という方がいれば、弟子入りさせてください。
いつもと同じように予想をしているのに、なぜかまったく当たらない。その間、自分は世界で一番不幸で運の悪い人間だと思ってしまうこともあるでしょう。(ないか?)
今回は、競馬がまったく当たらないスランプに陥る原因と、その対策について考えてみたいと思います。
馬券はそもそも当たらないもの
あなたは自分の予想がどれくらい的中しているか、その確率を把握していますか?
人気馬を中心に買う人であれば、本命馬の好走率は高くなり、穴狙いなら好走率は低くなる。これは競馬の真理です。
もっとも好走率が高い1番人気でも、トータルでは複勝率が60%くらいにしかなりません。1番人気でも3回に1回は凡走するのです。
60%が2回続けてはずれる確率は0.6×0.6=0.36(36%)、3回連続なら21%、4回連続なら12%となります。
1番人気を買って2回連続ではずれるなんて、当然のように起こりうる確率なんですね。
2017年1月~8月1週終了時点で、1番人気が連続して馬券外に飛んだのは最高7連続。7連続で馬券にならなかったケースは2回ありました。
1番人気ばかり買っている人にとっては、悲惨な時期だったでしょうね。
ちなみに、2連続で馬券にならなかったケースは110回、3連続で馬券にならなかったケースは39回発生しています。
このように、馬券は人気馬を買ったところで簡単にはずれるということです。相手のある馬券を買えば、さらに的中率は下がりますから、そもそも当たるほうが凄いとすら思えますね。
僕は穴狙いが多いので本命馬の好走率は約20~25%。特技は連続で馬券をはずしまくることです。
馬券はトータルで考える
馬券はそもそも当たらないものであり、あなたの予想が当たらないのも当然のこと。問題は、それが本当にスランプによるものか、それ以前に予想力がないのかということ。
スランプなのか、予想力の問題か…「どっちなんだい?!」と筋肉の声が聞こえてきます。
元から予想力に欠けていれば、それはスランプではなく実力というものです。その場合は、予想力を鍛える必要がありますよね。
一方、年間で控除率以上の成績を残せるレベルの人は、スランプと言えるでしょう。
その場合、確率の問題から来る一時的な偏りである可能性もあるので、自分のスタンスを崩さなければ、そのうち成績が向上する可能性も高いでしょう。
つまり、馬券が当たらないからどうするべきか考えるのは、数ヶ月~数年単位の長期的な成績を知る必要があり、自身の予想を記録しておくことが前提になります。
それがわからなければスランプなのか実力なのかの判断ができず、対策も立てられません。
わたし、今スランプです
以前のデータになりますが、2017年7月中旬~8月は僕の予想がきれいさっぱり当たらない時期でした。人気薄を狙うスタイルなので、当たらないときは見事に連敗します。
月 | 好走率 | 単勝 回収率 | 複勝 回収率 |
---|---|---|---|
1月 | 17.9% | 90% | 52% |
2月 | 38.9% | 158% | 161% |
3月 | 27.6% | 43% | 117% |
4月 | 21.2% | 180% | 106% |
5月 | 26.1% | 151% | 143% |
6月 | 40.0% | 86% | 190% |
7月 | 17.2% | 48% | 65% |
この年は1月の不調を2月以降で巻き返し、順調にプラスを維持していました。
が、7月から成績が急降下。
この時点では、トータルの複勝回収率は110%とプラスです。実際の馬券は三連複をメインに買っていたこともあり、余裕でマイナスでしたが…
このくらいのスランプは何度も経験していたので、そのうち当たるようになるだろうと思ってあまり気にせず競馬を続けていました。
ただ、予想をするときに今までと違うファクターを取り入れたことが原因の1つかも…という可能性はありましたね。
それによって本命馬を選ぶ基準がすこし変わっているとなると、今後の成績が悪化し続けるかもしれません。
その後
その後の成績を調べてみたところ、8月以降は以下のようになりました。
月 | 好走率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
8月 | 14.3% | 142% | 55% |
9月 | 15.4% | 113% | 40% |
10月 | 18.2% | 0% | 130% |
11月 | 47.6% | 211% | 136% |
12月 | 6.3% | 0% | 8% |
年間トータル | 27.9% | 100% | 108% |
スランプは9月まで続き、10月~11月で怒涛の巻き返し!そして12月にワースト記録を樹立してフィニッシュという、波乱万丈な一年となっていました。
結局、当たらないときでも普段通りに予想を続けることで、それなりの結果にはなりましたね。
ちなみに、この年の馬券収支は三連複が大きく足を引っ張り、回収率は86%ほどでマイナスでした。本命馬が走っても馬券で勝てるとは限らねーんだよ!
スランプじゃなかったら?
スランプではなく、そもそも競馬で勝てない人はどうすればいいでしょうか。
その場合は、とにかく勉強するしかありません。本命馬の選び方・購入する馬券の種類など、自分に合った方法を探すことが重要です。
参考にするものは、馬券で結果を残している人の考え方です。しかし、結果を残している人は基本的に使う金額が多く、同じような買い方をするのは難しいかもしれません。
それでもどのように軸馬を選び、馬券を購入しているのかを研究すれば、あなたの回収率も改善される可能性は十分にあります。
とりあえず、本命馬の成績(回収率)が標準の80%を超えるようにならなくては厳しいので、頑張って予想力を高めましょう。
買い方はどうする?
スランプになると馬券が当たりません。そうすると、資金もあっという間に無くなっていきます。
しかし、競馬は基本的に当たらないもの。そもそもが、連敗しても大丈夫なように資金配分して馬券を購入する必要があります。
スランプを考慮しておけば、とくにこれまでと同様の組み立てでも問題ないのではないでしょうか。
資金に応じて掛け金を減らすなどは臨機応変にすればいいと思います。
馬券裁判で有名な卍氏は資金の○%を購入するという方法で、軍資金が減ると投資額も減るように調整していたようです。
これだと軍資金が無くなる可能性は下がり、長く競馬を楽しめるでしょうね。
資金の少ない人は的中させることも重要
いくらスランプを前提に買っていても、あまりにも当たらないと財布だけでなく心も痛んでしまいます。なので、ある程度の的中率は追及した買い方をしたほうがいいかもしれません。
- 的中率1%・回収率150%
- 的中率25%・回収率110%
1レースに使う金額が常に同じとすると、収支的には的中率1%のほうが良いですが、競馬が楽しいと思うのは後者ではないでしょうか。
月 | 好走率 | 単勝 回収率 | 複勝 回収率 |
---|---|---|---|
1月 | 17.9% | 90% | 52% |
2月 | 38.9% | 158% | 161% |
3月 | 27.6% | 43% | 117% |
4月 | 21.2% | 180% | 106% |
5月 | 26.1% | 151% | 143% |
6月 | 40.0% | 86% | 190% |
僕の2017年の結果をみても、1月は不調でも2月~6月は絶好調。
しかし、馬券は三連複がメインで相手選びをことごとく間違い、3月までの三連複での回収率は驚異の30%!
1~3月の本命馬の回収率は、単勝100%・複勝108%だったにもかかわらずですよ。
あっという間に年間予算の半分近くが無くなってしまい、こりゃいかんと思って4月からは資金を回収していくことを重視しました。馬券の軸を、三連複からワイドへ変更したのです。
具体的には、絶対に来ないと思う馬を除いてワイドで本命馬から総流し。○▲評価にした馬との馬連でボーナスを狙いにいくスタイルです。
これで本命馬が好走すればほぼ自動的にリターンが得られると同時に、本線で決まれば一気に回収も狙えるようになります。本命は基本的に穴馬なので、馬連も高配当が期待できますからね。
結果は4~6月の本命馬成績が示すように、大成功となりました。
この3か月間の回収率は150%超を記録し、3月までの負債を取り返してプラス域に。ワイドで相手を絞ったことにより、複勝回収率よりワイドの回収率が上回りました。
結局、その後は夏のローカル大不振と年末の大失速により、馬券収支はマイナスとなってしまいましたけどね。調べてみると、7月以降は調子にのって欲をかいた買い方をしていた模様・・・
どれだけはずれても資金に余裕がある人は、何も気にせず的中率1%・回収率150%を目指せばいいかもしれません。
しかし、そうでない大多数の人なら、馬券が的中することで資金が回り、気持ちに余裕をもって予想することができることは間違いありません。
結論!
スランプなら気にするな!
はずれることが当然の競馬では、少し当たらないくらいで騒いでいてはキリがないです。自分の予想にそれなりに自信があるなら、そのうち当たるようになるでしょう。
問題はスランプではなく実力不足で当たらない場合。その場合、根本的に勉強をし直す必要がありますね。
予想は悪くないんだけどなぁ…という人は、本命馬が好走したときに確実にリターンを得られるような買い方に変えてみることも1つの手です。
競馬は今日だけではなく、来週・来月・来年・再来年と続いていくのです。競馬を楽しむためには、長く続けられるようにすることが何よりも重要ではないでしょうか。
コメント