投資信託は、「投資って難しそう」「お金のことはよくわからない」という方にこそおすすめできる、シンプルかつ効果的な資産形成の手段です。
本記事では、投資信託の仕組みや種類、手数料、基準価額の考え方などを、初心者向けにわかりやすく解説していきます。
投資信託とは?初心者にわかりやすく解説
投資信託の基本構造(仕組み)
投資信託とは、多くの投資家から集めたお金をひとつにまとめ、運用の専門家(ファンドマネージャー)が株式や債券などに投資・運用していく仕組みの商品です。
ひとことで言えば「みんなでお金を出し合って、プロにお任せする仕組み」ですね。
投資対象の種類
投資信託の投資先は多岐にわたります。以下は代表的なものです:
- 国内外の株式
- 国債・社債などの債券
- 不動産投資信託(REIT)
- コモディティ(金など)
- 上記を組み合わせた「バランス型」
投資目的やリスク許容度に応じて商品を選ぶのがポイントです。
インデックス型とアクティブ型の違い
- インデックスファンド:日経平均株価やS&P500などの指標(インデックス)に連動する運用。
- アクティブファンド:指標を上回る成果を目指して運用。
初心者には手数料が安くて実績が安定しているインデックス型がおすすめです。
アクティブファンドのほうが次に解説する手数料(信託報酬)が高いですが、手数料が高い=良い商品とは限らないのでご注意を。
投資信託の手数料と実質コスト
信託報酬とは?
信託報酬は、投資信託の運用・管理にかかる年率の手数料です。たとえば年率0.1%なら、100万円を投資した場合、年間の手数料は約1,000円となります。
隠れコストの正体
信託報酬以外にも「隠れコスト」と呼ばれる売買手数料や監査費用などが発生します。これらを含めた実際の負担を「実質コスト」と呼びます。
コストで失敗しない選び方
- 信託報酬が年率0.1%前後の商品がベスト
- 純資産総額が50億円以上あると安心
- 設定後の運用報告書で実質コストをチェック
基準価額は高いほうが良いの?
基準価額の仕組みと誤解されがちな点
投資信託では「基準価額」と呼ばれる値段があり、1万口あたりの価格として表示されます。
基準価額は、投資信託が保有する資産総額(純資産総額)を口数で割った値。よって、運用成績によって変動します。
リターンと価額の関係を具体例で解説
同じような運用内容で基準価額が高い商品と安い商品があっても、そこからのリターンは変わりません。
たとえば:
- Aファンド:基準価額2万円
- Bファンド:基準価額1万円
購入後に同じ成績なら、保有口数が変わるだけで、リターンは等しくなります。
よって、基準価額の「高い・安い」は、買い時の判断基準にはなりません。
投資信託のメリット・デメリット
メリット
- 少額で広範な分散投資が可能
- 専門家にお任せできる
- 定期積立でほったらかし投資が可能
- ネット証券での手数料が安い
デメリット
- 手数料(信託報酬・隠れコスト)がかかる
- 元本保証がない
- 注文のタイムラグがある(ブラインド方式)
とはいえ、最近の投資信託は低コストで分散性も高く、これらのデメリットは十分に対処可能です。
ブラインド方式とは、通常の株式とは違いリアルタイムの取引ではなく、一日の取引が終わった後に価格が決定される方法。
知っていても知らなくても、とくに影響はないので大丈夫です。
新NISAで活用する際のポイント
投資信託は「新NISA」でも利用されますが、金融機関によっては積極的に勧めていないことも。
- 新NISAは金融機関にとって利益が少ない(低コスト商品メインのため)
- 顧客本位の商品を選ぶためには、自分で情報を取る姿勢が大事
金融機関の営業トークより、ネットや第三者のランキングを活用して選びましょう。
まとめ:最初の一歩にふさわしい投資商品
投資信託は、投資初心者が安心して資産形成を始められる有力な選択肢です。
特に「米国株に投資するインデックスファンド(例:S&P500連動)」は、コストも安く成績も優秀。
新NISAやiDeCoなどを活用して、少額からの長期積立を始めてみましょう。


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