ドルコスト平均法とは?初心者が安心して始められる資産形成術

若い夫婦が明るい部屋で積立投資の計画を立てている様子 暮らしとお金の基礎知識

将来のためにお金を増やしたいけれど、「投資は怖い」「難しそう」と感じていませんか?
そんな方にこそ知ってほしいのが「ドルコスト平均法」です。

この手法は、投資の知識がなくても感情に振り回されず、安心してコツコツ資産形成を続けられる方法。この記事では、ドルコスト平均法の仕組みやメリット・注意点について、わかりやすく解説します。


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ドルコスト平均法とは?

ドルコスト平均法とは、価格が変動する商品(株式や投資信託など)を「一定の金額で、定期的に」購入していく投資手法です。

たとえば毎月1万円ずつ積み立てる場合、価格が高いときは少なく、安いときは多く買うことになります。これにより、購入価格が平準化され、「高値掴み」のリスクを減らすことができるのです。


実例で見るドルコスト平均法の効果

以下のように、価格が上下しても定額で買い続けることで、平均取得単価が自然と調整されます。

株価購入株数平均取得単価損益
1月1,000円10株1,000円±0円
2月1,200円8株1,111円+1,600円
3月900円11株1,034円-3,900円
4月800円12株975円-7,200円
5月1,000円10株980円+1,000円

最終的に、株価が1,000円に戻っただけでも利益が出ているのは、価格が低いときにたくさん買えたためです。


一括投資とどちらが有利?

一括投資は「最初にまとめて買う方法」で、相場がずっと上昇し続ければ有利で、理論的にはこちらが有利とされることが多いです。

しかし、実際の株価は上がったり下がったりを繰り返すため、購入後すぐに暴落が起こればしばらく評価損を抱える状況が続くことも。

ドルコスト平均法は最高のタイミングを狙う手法ではありませんが、感情を排して継続できる「現実的で再現性の高い方法」です。

また、一括で投資をする資金がある方は限られるでしょうし、ドルコスト平均法の形で投資をしていくしかないケースが多いでしょう。


機会損失を防ぐ

ルール通りにすることで感情を持ち込まず、機械的に投資ができるドルコスト平均法は、機会損失を防ぐことに繋がります。

現在の株価を投資判断の基準にすると、タイミングを逃す機会がふえるでしょう。
実際、リーマンショックからふたを開けてみればしばらく経った2013年頃から、米国株は割高だと言われ続けていました。

しかし、ふたを開けてみれば2020年のコロナショックまで大きな暴落もなく株価は上昇。タイミングを計っていると、こういった状況で資産を増やすチャンスを逃してしまいます。

ドルコスト平均法は自分の感情を抜きにして積立するだけなので、株価がいくらであろうと淡々と投資を続けることができるのです。

ドルコスト平均法のメリット

  • 少額から始められる
     毎月数千円〜数万円でOK。無理なく続けられます。
  • 価格変動リスクを分散できる
     一度にまとめて買わないので、相場の影響を受けにくい。
  • タイミングに悩まない
     高いか安いか考えず、淡々と積み立てるだけでOK。
  • 感情に左右されず機会損失を防ぐ
     「今買うのは怖い…」という心理的な迷いを避けられます。

デメリットや注意点は?

  • 退屈に感じるかも
     手間がかからず失敗もしにくい反面、投資の「醍醐味」を感じにくいという声も。
  • 相場がずっと上昇する局面では不利
     最初に一括で買ったほうが得をする場合もあります。
  • 続けることが前提
     一時的にマイナスになることもあるので、途中でやめては効果が薄くなります。

世界一の投資家の格言

ドルコスト平均法は、ルール化することで投資を継続しやすくするためにも最適な方法。
世界一の投資家と呼ばれるウォーレン・バフェット氏の格言に、以下のものがあります。

  • ルール①…絶対に損をしないこと
  • ルール②…ルール①を絶対に忘れないこと

投資において絶対に損をしないためには、手を出さないしか方法がないので、あくまでも心構えとして考えてください。

僕たちは、なるべく損をしないことを心掛け、投資を続けることが重要。
それを実現できる可能性が高いのが、ドルコスト平均法ということです。


最高の結果を望むより最悪の結果を避ける

最悪の結果とは、大損をして投資を止めてしまうこと。
最高の結果とは、株価が安いときに大量に買い付け、株価が高いときに売却することですね。

しかし、最高の結果を望むと株価の割高・割安を常に考える必要があり、判断を誤ると2013年頃のように投資期間を失う可能性もあります。

最悪、高値掴みをして直後の暴落で焦って損切り…なんてことも。
つまり、最高の結果を求めると、最悪の結果に結びつく可能性があると言えます。

ドルコスト平均法は、最高の結果は望めなくとも、最悪の結果は避けられる可能性が高い手法と言えるのではないでしょうか。

まとめ:ベストではなくてもベターな選択

ドルコスト平均法は、初心者でも安心して取り組める投資手法です。

  • 少額から始められて
  • タイミングに迷わず
  • 感情を排して続けやすい

という3拍子が揃っており、「投資で失敗したくない人」にとってベターな選択となります。

とはいえ、ドルコスト平均法でも投資する価値のない商品を購入していては本末転倒。
別の記事ではおすすめの金融商品も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

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