資産形成には投資信託がいいと聞いたので、じゃあ投資信託を買ってみよう!
と思ったら、基準価額って何?高いほうがいいの?という問題に直面しませんでしたか?
株は安く買って高く売ることで儲かるのなら、投資信託も安いほうが良さそうですよね。
しかし、結論から言うと基準価額は高い安いを気にする必要はありません。
基準価額とは
基準価額とは、そのまんま投資信託の値段のことです。
投資信託では「1万口あたりの基準価額」が表示されていることがほとんどですね。
基準価額は、純資産総額を総口数で割ることで求められます。
純資産総額とは、ざっくり言うとその投資信託の持っている資金のこと。
投資家が出資したお金や、運用での損益、運用にかかる費用などを全てひっくるめた総額です。
基準価額はあまり気にしなくてもいいですが、純資産総額は基本的に多いほうがいいです。
純資産総額が少ないということは、運用する資金が少ないということなので、効率的に運用ができない可能性が上がるからですね。
また、強制的に投資信託の運用を終了する「繰上償還」が起こる可能性も上がってしまいます。
純資産総額が多いことがデメリットになるのは、アクティブファンドでしょうか。
アクティブファンドで資金が多くなりすぎると、逆に独自性のある運用がしづらくなり、成績が落ちてしまう可能性があります。
とはいえ、個人的にはアクティブファンドはお勧めしていないので、あまり気にしなくていいと思います。
基準価額は気にしなくてもいい理由
基本的に投資信託の基準価額は、運用開始時に1万口あたり1万円からスタートすることになっています。
仮に新たな出資者がいない前提で、運用開始から1ヶ月後の運用で+10%になった場合、基準価額は11,000円となります。
この時点で解約すれば10%の儲けとなりますね。
その後、数ヶ月・数年と運用を続けた場合でも、運用成績によって基準価額が変動するだけです。
では、全く同じ運用をする投資信託Aと投資信託Bがあるとして、投資信託Aは2020年1月から、投資信託Bは2021年1月から運用を開始したとしましょう。
どちらも運用開始時点の基準価額は1万円、運用方法は同じなので、2021年1月からのリターンも同じということになります。
2020年は相場が良く、投資信託Aは1年で+100%のリターンが出たとします。
その場合、2021年1月の基準価額は2万円。対して、投資信託Bは今から運用開始なので基準価額は1万円です。
この時点で両者の基準価額には1万円の差がついていますが、果たして投資信託Aのほうが割高なのでしょうか?
いいえ、違います。
両者の運用結果は同じになるので、2021年1月時点にどちらの投資信託を購入しても、そこからのリターンは全く同じです。
そこに基準価額は関係ありません。
数値を簡素にするため、基準価額を1口あたりの値段として10万円を投資した場合、投資信託Aは5口(10万円÷2万円)・投資信託Bは10口(10万円÷1万円)購入することができますね。
そこから半年後、+10%のリターンが出たとします。
このとき、投資信託Aの基準価額は22,000円、投資信託Bの基準価額は11,000円です。
投資信託Aは1口あたり2,000円、投資信託Bは1,000円のプラスとなっているので、保有口数をかけるとそれぞれ1万円のプラスに。
はい、どちらも同じリターンになりました。
このように、基準価額はあくまでも現時点での値段でしかないので、高い安いを気にする必要はありません。
投資対象が同じような商品なら、その後のリターンは基準価額に関係なくほぼ同じになるからです。
ただし、気にしなくても良いのは今後もリターンを望めるような運用をしている投資信託に限ります。
良い運用結果が望めない投資信託なら、基準価額うんぬん以前の問題ですから。
まとめ
投資信託を選ぶときに重要なのは基準価額ではなく、どんな運用をしているかということ。
加えて、基本的に純資産総額は多いに越したことはないということを覚えておきましょう。
これから投資で資産形成をしていきたいと考える方に、僕がお勧めするのは米国経済に投資ができる投資信託です。
米国株を勧めるのは、米国株は今後も成長していく可能性が高く、そこに投資をしておけば資産も増えていく可能性が高いからです。
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