スロットは90%の人が負けると言われています。
実際に集計された数字ではないですが、おそらくそれくらいの人が負けているのは間違いないでしょう。この記事をご覧になっているあなたも、そのうちの一人ではないでしょうか?
しかし、言い換えれば10%の人はスロットで勝っているということです。
手前マルコメ味噌で恐縮ですが、僕はスロットで勝っている側の人間であります。かれこれ10年くらいは月単位でほぼ負けていません。
ただ、それ以前は90%の負けている側にいたのです。当時はなぜ自分が勝てないのか、その理由をまったく理解できていませんでしたが、今となれば負けるべくして負けていたのがわかります。
この記事を読めば、ほとんどの人がスロットで負ける理由を理解することができ、それによってあなたも勝てる側に行けるかもしれません。
勝てないにしても、これまでより負けずに済むようになるはずなので、最後までご覧いただければ幸いです。
スロットで負ける理由
ほとんどの人がスロットで負ける理由をわかりやすく言うと、パチンコ屋は慈善事業ではなく、利益を上げるために営業をしている企業だからです。
パチンコ屋の利益はどこから得ているのか?
もちろん、遊技者であるあなたの財布です。
それ以外にも遊技台の転売的なこともあるかと思いますが、基本はお客さんに台を打ってもらったお金が利益の源泉になります。
その利益から新台の費用・社員やバイトの給料・電気代などを捻出するため、全体でみれば遊技者が勝てるわけがないのです。
まぁそんなことはあなたも重々承知しているかもしれません。
ただ、不思議なことにあなたを含めた多くの人は、なぜか「自分だけは勝てる(かも)!」と根拠のない自信を持っています。
スロットで負けていた時期の僕も、打ちに行く前は「今日は大爆発して5,000枚くらい出るんちゃうか」といつも思っていました。
結果は言うまでもなく…負けまくりだよバカヤローコノヤロー!!
スロットはヒキ次第?
パチンコやスロットは、ヒキ次第で勝ったり負けたりするもんだと信じている人がいます。
しかし、もしヒキ次第という運否天賦の勝負なら、果たしてパチンコ屋は利益を上げることができるでしょうか?
本当にヒキの勝負なら、パチンコ屋の経営は運に左右されるとんでもなくリスクの高い事業となってしまいますよね。
アドリブ王子のような剛腕が常連にいようものなら、すぐさま出禁にしなければなりませんよ。
しかし、現実はそんなことありません。
実際にはパチンコ屋は規模が大きく、稼働が高い店ほど多くの利益を出すことができます。そういった店ほど、安定して遊技者から利益を得ることができるからです。
稼働が高いほど安定して利益を出せるため、その一部を遊技者に還元することもできます。
逆に稼働がないと利益が出ず、還元することもできません。
還元できなければ「あの店は出ない」というレッテルを貼られ、お客さんの足が遠のく悪循環に。
稼働が高い店はその逆のことが起こるので、好循環になりますね。
ただし、稼働が高いからといって還元するかどうかはその店次第。
僕の住む地域では超大規模なチェーン店がありますが、還元する気はゼロのボッタ店です。
スロットで負けるのは、パチンコ屋は利益を上げるために事業をしているからということですが、それだけではしっくり来ない方も多いでしょうし、勝てる人がいる理由もわかりませんよね。
ということで、続いてはスロットが負ける仕組みについて解説していきます。
スロットで負けるのは「設定」があるから
スロットには「設定」があります。
基本的には1~6までの6段階設定で設計されており、まれに4段階設定や2段階設定などもあります。
一般的に設定1・2は低設定、設定3・4が中間設定、設定5・6は高設定と呼ばれます。
そして、適当に低設定を打ち続ければスロットは負けるようになっています。
スロットで勝っている人でさえ、低設定を打ち続ければ負けるんです。
なんとなく「低設定は負ける」「高設定は勝てる」くらいは負けていた時代の僕でも理解していましたが、それでも負けていたのは「低設定ばかり打っていた」からですね。
低設定は負けて高設定は勝てると知っているだけでは、スロットは勝てないのです(そらそうよ)。
スロットで負けないようにするためには、なぜそうなるのかを理解する必要があり、それが理解できれば勝つためにはどうすればいいかもわかってきます。
スロットで勝っている人は、ヒキが強いのではなく、勝つための行動をしているに過ぎません。
では、低設定は負けて高設定が勝てる理由について解説していきます。
設定ごとに定められている機械割
スロットには設定ごとに「機械割」と呼ばれる数値があり、同じ設定でも機種が違えば機械割も違います。
機械割とは「投入したメダルに対して払い出されるメダルの割合」のことで、これによって台ごとの出玉性能に違いが生まれます。
例えば、機械割が100%の台を1,000G打ったとしましょう。
このとき、投入するメダルは3枚×1,000G=3,000枚です(リプレイでも3枚払戻となる)。
3,000枚に対して100%の出玉が払い戻されるので、ベルやリプレイ・ボーナス等で合計3,000枚が返ってくるといことですね。
つまり、等価であれば収支はトントンです。
この機械割が、多くの台で低設定だと100%以下、高設定だと100%以上で設計されているため、低設定は負け、高設定は勝てるということに繋がります。
設定3は大体100%前後になっている台が多く、設定4は100%をわずかに上回ることがほとんど。
設定4も勝てる仕組みにはなっていますが、機械割が高くないので勝てる金額は少なく、安定感もありません。
勘違いしやすい点として、機械割はあくまでも投入したメダルに対する払戻率であり、投資した金額に対する払戻率ではありません。
10,000円を使って12,000円返ってきた=機械割120%ではないということですね。
このように、機械割が100%を超える設定を打つことができればスロットは勝てるようにできています。
しかし、現実はほとんどの人が負けています。それが何を意味するか分かりますか?
そう、お店にあるスロットの大半(というかほとんど)は、機械割100%を下回る低設定ということです!
機械割が100%を下回る設定を多く使うことで、店側は稼働があれば安定して利益を出すことができ、特定日には高設定を使って還元する。
稼働が高い店ではそうして安定した経営ができるわけですね。
しかし、低設定を打てば必ず負けるというわけではありません。
あなたがスロットで勝ったときは高設定だったということではなく、低設定でも勝てるときはあるのです。
なぜなら、スロットの抽選確率は、短期的には良くも悪くも大きく偏ることが多々あるからです。
確率は短期的には大きく偏る(こともある)
実は、機械割通りの出玉率になるのは、「(超)長期的」にみたときの話です。
僕たちが1日に打てるのはせいぜい8,000~10,000Gくらい。
そのくらいの試行数では、スロットの抽選確率だと偏りが発生するのが当たり前で、その偏りを多くの人はヒキと呼んでいます。
お爺ちゃんお婆ちゃんがジャグラーでジャンジャンバリバリ連チャンさせた台で、自分が打った途端にバケ連発から大ハマりなんてことはよくありますよね。
これはお爺ちゃんお婆ちゃんのヒキが尋常じゃないわけではなく、ジャグラーのボーナス確率からすれば起こるべくして起こっているだけのこと。
その連チャンさせた台も、ほとんどが低設定である可能性が高いでしょう。
そのような偏りがあることで、機械割が100%を下回る台でも短期的には出玉の波ができ、1日単位では勝てることもあります。
波がなく、打てば確実に負ける台ばかりなら誰も打たなくなりますからね。
6号機はその波が作りにくく、低設定に夢がないので稼働が長続きしません。
ただし、1日単位で勝てることがあっても、打ち続ければ本来の機械割に近い数値に落ち着いていきます。
わかりやすく言うと、「勝てる日もあるけどトータルでは負けている」ということです。
逆に、高設定でも1日だけでは負ける可能性もあります。
しかし、毎日設定6が打てれば、まず間違いなくトータルで勝つことができるのです。
短期的には大きく偏る確率が、なぜ打ち続ければ本来の機械割に落ち着いていくのか?
それは、スロットは毎ゲーム一定の確率で抽選されており、試行回数を増やすほど本来の確率に近い数値へ収束する「大数の法則」が働くからです。
完全確率と大数の法則
毎ゲーム一定の確率で抽選することを「完全確率」と呼びますが、どうやらこれはパチンコ業界でしか使われない言葉のようです。
完全確率の抽選をわかりやすく例えると、コイン投げで裏表が出る確率ですね。
コインの裏表が出る確率はそれぞれ1/2(50%)です。異論は認めない。
しかし、コインを10回投げたときに必ず裏表が5回ずつ出るかと言われると、そんなことはないと直感的にわかるでしょう。
また、仮に表が9回連続で出たとしたら、次は裏が出やすくなるかというと、そんなことはないですよね。気分的にはそろそろ裏が出るやろ…と思ってしまいますけどね。
このように、今回の結果が前回までの結果に左右されないものが完全確率と呼ばれるもので、スロットでも基本的に前回までの抽選結果は今回の抽選結果に影響を与えません。
ジャグラーでどれだけ連チャンしてもハマっても、次のレバーオンで抽選されるボーナス確率は常に一定ということです。
コインを10回投げただけでは偏ることもありますが、100回・1,000回と試行回数を増やすことで、裏表が出る確率は本来の確率(50%)に近づきます。
エクセルで数式を入力し、コイン投げ10回×5セットを繰り返すシミュレーションをしたところ、結果はこのようになりました。
回数 | 表 | 裏 | 割合 |
---|---|---|---|
1~10回 | 4回 | 6回 | 40:60 |
11~20回 | 7回 | 3回 | 70:30 |
21~30回 | 2回 | 8回 | 20:80 |
31~40回 | 6回 | 4回 | 60:40 |
41~50回 | 7回 | 3回 | 70:30 |
合計 | 26回 | 24回 | 52:48 |
10回ごとの試行では最大20:80の開きがありますが、50回のトータルでは52:48と50%に近くなりましたね。
ただ、50回くらいだともっと偏りが発生してもおかしくはありません。これを500回×10セットで行った場合どうなるか。
回数 | 表 | 裏 | 割合 |
---|---|---|---|
1回目 | 242回 | 258回 | 48:52 |
2回目 | 220回 | 280回 | 44:56 |
3回目 | 243回 | 257回 | 49:51 |
4回目 | 244回 | 256回 | 49:51 |
5回目 | 247回 | 253回 | 49:51 |
6回目 | 280回 | 220回 | 56:44 |
7回目 | 241回 | 259回 | 48:52 |
8回目 | 258回 | 242回 | 52:48 |
9回目 | 254回 | 246回 | 51:49 |
10回目 | 269回 | 231回 | 54:46 |
合計 | 2498回 | 2502回 | 50:50 |
500回の試行では、裏表で最大60回の差が出ました(2回目と6回目)が、割合でみれば56:44と50%とかけ離れているわけではないですね。
そしてトータル5,000回の結果はほぼ50%に収まりました。
このように収束していくことを「大数の法則」と言います。
しかし、スロットの抽選確率はコインの裏表より分母が大きい(ジャグラーのBIGで1/250~1/270)ため、収束するまでには膨大な試行回数が必要になります。
その結果、設定関係なく短期的には連チャンしたり、大きくハマったりして出玉の波が出来上がります。
それでも高設定は当たりやすい(連チャンしやすくハマりにくい)ため、短期的には負けることはあっても、ずっと打っていればプラスになっていくのです。
ただし、収束していくといっても本来の確率ピッタリになることはほぼありません。
仮に1日打てば理論上5万円勝てる高設定を打ち1万円負けたとき(6万円の欠損)、次は欠損分を含めた11万円のプラスになるとは限らないのです。
ちょっと話がややこしくなるので割愛しますが、収束する=欠損分が返ってくるということではないので過度な期待はしないでね…とだけ言っておきます。
スロットは負けるべくして負ける
ここまでを簡単にまとめましょう。
「店にあるスロットの大半は低設定なので、機械割は100%を下回り、完全確率で抽選されるスロットは大数の法則によって、打てば打つほど負けるようなる」ということです。
どれだけスロットの知識があって目押しが100%完璧にできる人であっても、機械割98%の設定1を毎日打ち続ければ確実に負けます。
ガ○ぞうさんであっても、し○けんさんであっても、機械割には抗えません。抗えないからこそ、彼らは機械割を絶対の指標として立ち回る。
それがスロットの絶対不変の仕組みなのです。
スロットで勝つことは可能
しかし、スロットで勝ち続けることは可能です。
店の大半は低設定でも、なかには機械割が100%を超える高設定を投入するお店もありますから。
ただ、高設定を打てば勝てると知っていた頃の僕が勝てなかったのは、どのお店のどの台に高設定が入るかを知らなかったから。
大半が低設定であるということを認識せずに、人気機種ならどこか(角台とか)は高設定なんじゃないの?という適当な根拠で打っていただけなので、そりゃ負けるって話ですよ。
おい、今自分も当てはまると思ってドキっとしたやろ?
また、一定G数ハマれば救済措置が発動する天井に近い台を打つことで、低設定でも一時的に機械割が100%以上になります。
天井狙いはデータ機から勝てる台かどうか一目でわかるので、高設定を狙うより簡単。スロットで勝ち続けるには、このどちらかの打ち方を徹底すれば良いだけですね。
とはいえ、言うは易し行うは難し。
高設定を狙うには各店の高設定が入る日・入る台を推測する必要があり、それには膨大なデータを収集しなければなりません。
以前は自分の足を使ってデータチェックをすれば他人との差を付けられましたが、ネット社会になってからはデータロボサイトセブンなどで簡単にデータが入手できます。
天井狙いにしても、スマホで調べればどこを打てばいいかすぐにわかるので、他人との差を付けにくくなっています。
スロットで生活費を稼ぐ人にとっては状況は厳しく、ライトユーザーには易しい環境になったと言えるかもしれませんね。
6号機は知識の有無で収支が大きく変わる
現行のスロットは「6号機」で、6号機は知識の有無で収支が大きく変わる台が多いです。
今までの台も知識の有無は重要でしたが、その傾向がより強くなっているということ。
6号機初期の台はとくに「絶対に当たらない区間」があったり、有利区間継続の有無、非有利区間の恩恵などの情報は勝つために必須のものでした。
リゼロで朝イチ32Gだけ回して放置とか、北斗天昇で最初の100Gだけ回すとか、そこを打っても確実に負けるだけなのに、知らない人はそうやってお金をドブに捨ててしまいます。
6.5号機以降は一撃性が上がり、有利区間がどこで区切られているかパッと見てわかりづらくなりましたが、やはり「やめると損をする状況」はあります。
もちろん、スロットをやるのは自己責任ですから、知らないほうが悪いと言えばそれまでなんですけどね。
まとめ
規制緩和の話も耳にしますが、勝てない人はより勝てなくなる可能性が高いのが6号機なので、負けたくないなら台の知識を身に付けることも重要です。
この記事を見て勝てるまではいかなくても、少しでも負ける額が減る人が増えれば幸いです。負けた額が減ったならば、それはつまり勝ちと同義である!
と、スロッターは胸を張るでしょう。
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