2022年から高校で金融教育に関する授業が始まりました。日本は欧米諸国に比べ、まともな金融教育が行われていなかったのは事実です。
ただ、一昔前まではそういった教育がなくても金銭的な不安を抱える心配が低かったこともあり、仕方ない部分はあるかもしれません。
ところが、失われた数十年の間に状況は変わりました。高校で金融教育が始まったのも、ただ仕事をして収入を得るだけでは将来の生活まで保障しきれないことの裏返し。
すでに高校を卒業している方にとっては、金融教育を受ける機会はなく、自分で学ぶしかありません。
大人になっても日々勉強は大事と思うことは多いですが、それでも勉強って面倒ですよね。
そこで、今回はお金の勉強ができる一冊、「バビロン大富豪の教え」を紹介します。
こちらは漫画版もあるので、本を読むのが苦手な方でもスラスラ読めると思います。
要約・バビロン大富豪の教え
職人の息子であるバンシルは、働いても一向に暮らしが楽にならないことに疑問を感じ、バビロンいちの大富豪であるアルカドに「どうすればお金持ちになれる?」かを問います。
そこでアルカドは、「黄金を増やす7つの道具」について語ります。
バビロン大富豪の教えより引用
- 収入の10分の1を貯金せよ
- 欲望に優先順位をつけよ
- 蓄えたお金を働かせよ
- 危険や天敵からお金を堅守せよ
- より良きところに住め
- 今日から未来の生活に備えよ
- 自分こそ最大の資本とせよ
「収入の10分の1を貯金せよ」と聞くと、それだけでいいの?と感じますよね。
でも、サラリーマンの生涯年収は2億円超と言われています。
その1割なら、2,000万円ほどになりますね。
もちろん、あくまで平均なので中央値で言えばもっと低いでしょう。
それでも1割は貯金しておくことで、確実に資産を増やすことができます。
また、1割を貯金したところで、とくに生活水準が下がることはない…とも言っており、実際に生活してみればその通りになるでしょう。
なぜなら、人は「慣れる」生き物だから。
20万円の収入があり、今まで20万円を使い切っていた人が18万円で生活するようになったところで、1~2ヶ月もすれば何の違和感もなくなるはずです。
その貯金した1割分が使えなくなるのは事実なので、お金を何に使って何を削るのか、その優先順位を考えることが重要になってきます。
収入の1割を貯金し続ければ、確実に銀行口座にお金は増えます。ただ、実際には物価の上昇によって現金の価値は減少します。
今10万円で買えるものが、20年後には15万円出さなければ買えない。10万円という金額が減ることはないけど、実質10万円の価値はなくなってしまうんです。
貯金したお金に働いてもらい、10万円を20年後には15万以上にする。それがお金持ちの思考、そして実際に行っていること。
ここで紹介されていることを学んでも、お金持ちになる人となれない人はいます。
その違いは、「動いた者とそうでない者」です。
この本では、お金を増やすことも重要ですが、欲を出しすぎても危険だということも教えてくれます。
それは時代が違っても変わらない普遍的なもので、社会人となった今からでも学ぶのに遅いことはないとても大切なことだと思います。
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