株式投資がギャンブルではない理由

ゼロから始める資産形成術

株式投資を敬遠する方の多くは、それをギャンブルと考えているからはないでしょうか?

ギャンブルだから運がいい人以外は基本的に負けると思い、それなら増えることはなくても銀行や郵貯に預けておくほうがいい…

ところが、実際はそうではないんですよ。

たしかに株式投資はやり方次第でギャンブルにもなりますが、やり方次第ではギャンブルではなく、資産形成に最適なツールとなるんです。

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株式投資は社会のためになる

世の中の衣食住・娯楽などのサービスの多くは株式会社によって提供されています。ユニクロもマクドナルドも、ディズニーランドも株式会社。うまい棒だって株式会社によって作られてるんだってばよ!

株式会社とは、株式を発行して資金を集め、そのお金で事業を行う会社です。資金を出してくれた人を株主と呼び、株主は出資する見返りとして利益の還元を受けることができます

株式会社の多くは世の中を良くするサービス提供しているので、株式投資は間接的に社会のためになっていると言ってもいいし、なくてはならない存在とも言えます。

そんな世の中に必要な仕組みが、なぜギャンブルと思われているのか?
それは、メディアによる印象操作が原因です。

株式投資=ギャンブルは印象操作によるもの

メディアにとって重要なのは、いかにして数字を取るかということ。そのために平気でヤラセを行うことも日常茶飯事で、薄々どころか常々感じるところはあると思います。

株式投資を題材にして数字を取るには、とにかく派手な結果を見せることが手っ取り早いですよね。

「10万円を3年で1億円にした男!」とか「1年で5,000万円を失った女!」など、視聴者の気を引くためには「短期間」で「インパクトのある金額」が向いています。

逆に、「コツコツと毎月3万円を積み立てて5年で50万円も増やした主婦!」を取り上げても、どれだけの関心を集められるでしょうか。


やり方次第でギャンブルになるというのは、良くも悪くも前者の「短期間でインパクトのある金額」を実現できる可能性があるもの。

一方、後者の地道に積み上げていくやり方は、決してギャンブルではありません。その違いを理解するために、そもそもギャンブルとは何なのかを説明します。

ギャンブル=ゼロサム・マイナスサムの勝負

ギャンブルとは平たく言えば「金品を賭けて勝負すること」と言えます。

仮に、サイコロを振って1~3が出れば勝ち、4~6が出れば負け、参加費は100円・賞金は500円という勝負があるとしましょう。

この勝負だと50%の確率で勝てるので、200円で500円が手に入ることになりますね。
参加回数に制限がなければ確実に勝てる勝負なので、これをギャンブルとは言えないでしょう。

つまり、ただ金品を賭けただけの勝負ではギャンブルとは言えません
ギャンブルかどうかは、ゼロサム・マイナスサムかどうかを考える必要があります。

ゼロサム・マイナスサムとは

ゼロサムとは、参加者の賭けた資金と配分される賞金の合計が、プラマイゼロになる仕組みです。マイナスサムは、その合計がマイナスになる仕組みですね。

例えば、友人同士で麻雀をしたときなんかはゼロサムの勝負になります。

・A君は3,000円勝ち
・B君は2,000円勝ち
・C君は1,000円負け
・D君は4,000円負け

勝ち負けの金額はバラバラでも、差し引きではゼロ。A君とB君の勝ったお金はどこかから湧いて出たものではなく、C君とD君の負けたお金を頂いたということになります


胴元がいる勝負なら、マイナスサムになります。

例えば、競馬では馬券を購入すると胴元であるJRAが約20%を手数料として徴収します。

実際に徴収されている感覚はないですが、実は手数料はオッズに反映されていて、払戻金が約80%にしかならないようになっているのです。

つまり、競馬でも馬券で勝った人は馬券で負けた人のお金を頂いているに過ぎず、どれだけ高額配当が出ても胴元のJRAは懐が痛むことはないんですよね。

JRAの懐が痛むのは、馬券を買う人が少なくなることです。馬券に負けて腹が立ったとき、JRAに対する最適な仕返しは「馬券を買わないこと」なんです。


マイナスサムでは勝負すればするほど、控除率(手数料)の分だけ負けるような仕組みになっています

競馬ですべての馬の単勝(1着を当てる馬券)を買えば100%当たります。ただ、それを1年間続ければ絶対に負けるんです。

世の中のギャンブルは、このマイナスサムの仕組みで成立しているものと考えればいいでしょう。ゼロサムはプラマイゼロなのでギャンブルと呼ぶかは微妙ですけどね。

どちらにも言えることは、「儲けた人がいれば損をした人もいる」ということです。


マイナスサムの仕組みで日本人の多くが参加しているゲームをご存知でしょうか?

それは、宝くじです。

競馬などの公営ギャンブルでは手数料が約20%、スロットやパチンコは約5~10%となっているなか、宝くじの手数料はなんと…驚愕の…約55%とされています。

要は、宝くじは1,000円買えば450円しか返ってこない、超ボッタクリ商法なんです。ただ、宝くじは1等の賞金が大きいので、夢があっていいですよね。

…なんて言わせねぇよ。

宝くじは買わなきゃ当たりませんが、当選率が低すぎて買っても当たりません!

夢を見るのは結構ですが、相当に割の悪い勝負をしていると気付いてください。


なお、高額当選者の多くはお金を手にして不幸になったと言われています。

理由は、大金を手にしても使い方を間違えるから。

小難しく言うと、金融リテラシーの低さが問題です。なので、僕は金融リテラシーを上げてから宝くじを買うことをお勧めします。

でも、金融リテラシーが上がれば宝くじを買うことがなくなると思いますけどね。

株式投資はプラスサム

では、肝心の株式投資はどうなのか?

一般的にイメージされている株式投資は、短期的に売買を繰り返して利益を得ようとする方法です。これはマイナスサムのギャンブルになります。

短期売買では参加者の資金が売買のたびに移動しているだけ。儲けた人がいれば損をする人も出ます。

その差し引きはプラマイゼロになりますが、実際には証券会社が手数料を取るため、マイナスサムということです。仮想通貨やFXなどの取引もマイナスサム、ギャンブルと言えます。

一方、社会貢献のために行う株式投資はゼロサムでもマイナスサムでもなく、プラスサムとなります。
プラスサムとは差し引きがプラスになることで、参加者全員が利益を得ることができる仕組みです


そんなうまい話があるか?と思いますよね。

それが、あるんです!

本来の株式投資では、出資した会社が利益を上げることで、その利益を配当や株価の上昇などによって還元してもらうことになります。

仮に世界に1つの株式会社しかなく、そこへ投資したとしましょう。

その会社は世の中のあらゆるサービスを提供するので毎年業績が伸び、株主へ配当を出し株価も上昇します。すると、そこへ投資している株主は全員が恩恵を受けることができますよね。

言わば、経済が成長することで全体のパイが増える

数字で説明すると、もともと「10」だったものが成長して「50」になります。

すると、10人が「1」ずつ出資した資産が1人当たり「5」に増え、全員が儲かるということです。

一方、短期売買のようなマイナスサムでは、参加者で「10」を奪い合うだけの仕組みなので、全員が儲けることはできません。


ただ、世の中にはたくさんの株式会社があるわけで、なかには経営がうまくいかず倒産することもあります。そんな会社に投資すれば損をするので、やっぱりギャンブルやん?と思う方もいるでしょう。

そのリスクを回避するために、多くの会社に分散して投資をすることが重要であり、今では投資信託やETFといった商品でそれを実践することができます。

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まとめ

株式投資は短期的な取引だとギャンブルになりますが、投資先を広く分散して長期的に保有すれば、全員が利益を得ることができるプラスサムになります。

そのために、僕は米国株へ投資することをお勧めしています。

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長期的な投資では地味な増え方しかしないのは事実ですが、基本的に放置しておくだけで「お金がお金を生んで」くれます。

コツコツ積み立てていくだけでも20年後・30年後に数千万円の資産が築けたら、将来の経済的不安をなくすこともできますよね。

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2024年からは、「新しいNISA」が始まります。

投資をするならまず利用したほうがいい制度なので、こちらの記事でご確認ください。

一見ややこしそうに感じますが、めちゃくちゃシンプルに利用する方法も紹介しています。

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2024年から「新NISA」として、これまでのNISA・つみたてNISAとは内容が変わることが決定しました。ただ、ニュースでそれを見て「新NISAって何?」と思いませんでしか? 新NISAは「シンプルでわかりやすい」ことを賞賛する声もありま...

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